前走後、8月上旬に札幌競馬場に入厩予定だったエリーズシチーですが、脚元に腫れが出て様子見されていました。そしてついに8月21日に引退が発表されました。
以下は8月21日のエリーズシチーのクラブ近況です。
加藤ステーブルで脚元の様子を見ていましたが腫れが引かないことから在厩を断念することになりました。田中師は「なんとか札幌戦に出走させたいと進めてきましたが、脚元の腫れが引かず、長引いてしまうことから、誠に残念ですが在厩を断念せざるを得ないでしょう」と伝えてきました。このような結果となってしまい誠に申し訳ありませんでした。所有会員さまにはお知らせをお送りしますのでしばらくお待ち下さい。
というわけで、大方の予想通り引退になりました。この引退に関し、保護者の一人としてなんの異論もありません。
エリーズシチー、あんまり走ってないけどお疲れ様でした。
デビューから2戦して9着11着のエリーズシチーでしたが、1つ下の弟サンディエゴシチー(父マンハッタンカフェ)は新馬戦を優勝後、次走のオープン・クローバー賞も勝っちゃいました。
それは全然構わないのですが、弟サンディエゴシチーは代替専用馬です。例えば私が買えるチャンスがあったのに見逃した馬が活躍するのならなんの異論もありません。しかし、代替専用馬は外からでは手に入れることができませんし、その馬が大活躍してクラシック戦線にも乗れそうというのは、同じ会員として納得がいきません。
あまり言うと言い訳っぽく聞こえるので嫌ですが、このエリーズシチーはクイズ投票の権利と関西所属という理由だけで購入した馬。デビュー前にも書きましたようにレース内容は期待していませんでしたが、それにしても想像を絶する酷さでしたが。
エリーズシチーは募集馬ですので代替馬がいただけます。エリーズはあまり数が売れていませんので、代替専用馬になりにくいと思いますので、一番良いのは2007年産募集馬の売れ残り馬。
なぜいいのかと言いますと、最悪その馬が引退しても、募集馬であれば、他の購入者と同様に代替馬がいただけるからです。代替専用馬は、よほど一戦も出来ずに引退した場合などを除いて、未勝利で引退しても代替馬を貰えることはありません。まあ、当然のことですが。
そこで、2007年産募集馬の売れ残りであるミラノU(父キングカメハメハ、牝馬、募集価格1800万円)かサンノゼU(父アルカセット、牡馬、募集価格1400万円)が最高な訳です。しかし、どちらもエリーズシチーの1口価格12000円よりも随分と高く、これでは購入者から不満の声が上がるのは間違いないですし、ないでしょうね(笑)
というわけで、濃厚なのは友駿ホースクラブが2008年8月の北海道サマーセールで420万円で購入したウォーターセレブの07(父グラスワンダー、牝馬)が有力でしょうか。しかも、エリーズシチーの売れ行きの悪さから、口数を800分の1や600分の1に減らして代替に充てるのではないでしょうか。正直、この馬は魅力がないです。もちろん、来るものは拒みませんが。
エリーズシチーの弟サンディエゴシチーは、9月5日、過去ジャングルポケットやニシノフラワー、ビワハイジ、アドマイヤムーン、ロジユニヴァースといった多くの後のGT馬を輩出してきた出世レースの札幌2歳ステークスGVを圧勝。早くも獲得賞金が5000万円を超え、大幅黒字とともに、クラシックの有力候補に名乗りをあげました。
上記でも述べましたが、つくづく募集されなかったことが残念です。
先日、エリーズシチーの退厩の報告とともに、代替馬の通知が来ました。その代替馬はすでにアリュールシチーの代替として持っているフローラシチーでした。フローラシチーの詳しい分析はこちら。
しかし、フローラシチーは右前脚の球節に不安があり、化骨が遅れているということで、大幅に調整が遅れており、年内デビューは絶望的、新馬戦への出走すら危うい気配です。
やはり、競走馬は弱くても2歳デビューが基本。ましてや大切な脚は不安があるとわかっている馬を欲しいわけがありません。
今回エリーズシチーは1口12000円で1000口でしたから、通常代替馬を選択しない場合の割引証書は2割の金額である2400円ですが、管轄の変更により1口馬主クラブの募集馬は無料提供馬を除き最高500口までと制限されましたから、その割口で計算することになり清算すれば4800円の割引証書がいただけます。
すでに前回の宝塚記念までのGTクイズでの収支が4646円のプラスですから、私はエリーズシチーを2554円で仕入れたことになり(実際は今年の有馬記念までGTクイズの権利があり、全て外さない限りは、更にこの数字は減ることになります)、引退と言っても痛くも痒くもない程度の損失ということになります(預託管理費は考えず)。
エリーズシチーは募集総数1000口でしたが、地味な血統で魅力もなく、かなりの口数が売れ残っていました。
そこで今回友駿ホースクラブとしては、まだデビューしていない2007年産の代替専用馬の中から、口数が余っているもの4頭をチョイスし、振り分けています。
以前なら、このパターンの時は、他の人に振り分けている代替馬への変更が特別に出来る場合が多かったです。以下にそれぞれの代替馬の分析をいたします。
コーラスシチー
父はステイゴールドで母はリアルシャダイと言えば、友駿ホースクラブの中でも数少ない活躍馬(笑)でほっさん所有のステップシチーと同じ配合です。母が1勝馬しか輩出していない点でも同じです。
2009年5月千葉サラブレットセールで315万で取引された馬で、なんだか金額的にもかなり損した気分になります。
しかも、2歳9月にしていまだに入厩のメドが立っておらず、年明けデビューが濃厚で、クラブHPの写真を見る限りではキ甲が高く、馬体が完成されている割には華奢で強さを感じることができません。
また、2歳9月にして馬体重が442キロというステイゴールド似の小柄な体系も不安。トレセンに入って強い負荷をかけると馬体重は420キロ程度になってしまうのではないでしょうか。
そうすると、コーラスシチーと同じ作田誠二厩舎で私が失敗したミッシェルシチーのような待遇(馬格がないのに栗東から小倉に直前輸送し、大幅馬体減で全く力も出せず大敗)になり不満ばかりが残る結果となってしまう恐れがあります。
そんなこんなで私は作田誠二師の弱い馬に対する使い方に疑問があるので、同師の管理馬であるコーラスシチーは当然見送ります。
アメージングシチー
作田誠二厩舎で掲示板までは来るも結局未勝利で引退したアミーゴシチーの代替馬。アミーゴシチーは当時結果の残せていない厩舎所属の大江原圭騎手に騎乗をこだわり、”大江原圭くんの練習馬”と揶揄された馬。それ以外の北村友一騎手や荻野琢真騎手なら結果を残せていただけに残念な馬でした。
私はアミーゴシチーの保護者ではありませんが、保護者の方々と当時一喜一憂していたので、思い出は深いです。そういったところからも私は作田誠二調教師を敬遠するようになったのだろうと思います。
アメージングシチーは田所秀孝厩舎。最近はめっきり勢いがなくなり、知る人ぞ知る厩舎になってしまった感。父のアドマイヤドンも超地味なら、母父のクロコルージュも超地味。常識的には地方でもどうかの血統。牡馬という魅力はあるも、とても手を上げて欲しいとは言えない。
他馬と同様2歳9月にして入厩のメドが立っていない点も大幅マイナス。
エンパイアシチー
こちらはほっさん愛馬で1口20000円だったグレイスシチー・作田誠二厩舎(ここでも作田誠二師登場!!)の代替馬。その時はなぜか牝馬の代替に牡馬という組み合わせでした。
エンパイアシチーは私ほっさんの好きな比較的良い騎手を乗せてくれる清水出美厩舎ですが、すでに1口持っており2口は欲しいとは思いません。
また、脚元に不安があり、特殊な蹄鉄を装着して脚元の負担を軽くしていることも大幅マイナス。その為調教も大幅に遅れており、デビューは相当遅くなりそう。
もっとも、私は1口20000円の馬の代替として手に入れたので、今回1口12000円の馬の代替として登場することには疑問があるが、それは友駿ホースクラブでは仕方のないところ。
エンパイアシチーの詳細については特集を組んでおりますので、そちらをご覧ください。
エンパイアシチー特集へ。
というわけで、結論ですが、どの馬も明らかにデビューが遅れており、デビューが遅れる最大の要因は現在の状態ではとても競走馬として戦えないので成長を待っている(これは聞こえはいいですが、要するに現在は能力不足という意味で、時間が経ったからと言って成長するとは限りません。結局3歳夏でも同じ状態で仕方なく出走して大敗、そのまま引退というケースはとんでもない数あります)のか、脚部不安などの為、調整が遅れているかの2つが大半で、どちらも大きく割引かなくてはなりません。
ですから、いつもは必ず代替馬はいただく方針の私ですが、購入時の4割もの金額の割引証書がいただけるなど、今回限りの特典も高く、また秋に募集されるGTクイズ権利馬も購入したく(昨年スルーしたので、今年買わないとGTクイズに投票できなくなってしまう)、今回は割引証書にさせていただきます。
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